約 2,422,170 件
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/476.html
autolink() ZM/W03-T01 ZM/W03-012 カード名:“ゼロの使い魔”サイト カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2500 ソウル:1 特徴:《使い魔》?・《武器》? 【自】あなたが「集中」を使った時、その効果でクライマックスが控え室に置かれたなら、そのターン中、このカードのパワーを+3000。 TD:こちとら、ゼロのルイズの使い魔だっての! C:くそっ、無駄にヒラヒラしてて洗いにくいったら… レアリティ:TD C illust.ヤマグチノボル・メディアファクトリー/ゼロの使い魔製作委員会 一度の集中で5500+集中補正までパワーが上昇するので、レベル1以上と相打ちが狙えるようなら使うのも手。 ティファニア・ウエストウッドやゼロのルイズなどのパワーを上げるものと組めば、レベル3を打ち取ることも不可能ではない。 とはいえ、無理に集中を使用して終盤にストックが足りなくなる事態は避けたいところ。 D.Cのカードに多いデッキトップ確認・デッキトップコントロールと併せて集中を使用するデッキや、 ディスガイア以降増えてきたレスト不要の集中持ちと併せて使用すれば、バニラよりも活躍できる機会は多くなるだろう。 ・関連ページ 「サイト」?
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/3345.html
テラカオスバトルが行われている世界とは別の世界……ここはハルキゲニアだかハルケギニアだかの魔法学院。 ここでは例の如く召還を失敗して留年しまくりなルイズがまたまた使い魔召喚の儀式の真っ最中だった。 そんなルイズに「てめーのブームはもう終わったんだよボケ」「なにがレモンちゃんだクズ」「氏ね」などと四方八方から罵声が浴びせかけられる。 いままではルイズが失敗するたびに爆笑していたコルベール先生も、いい加減うんざりといった表情で「留年するならとっととしてください」と言う始末。 そんな囂々たる非難を浴びて涙目になりながらも、ルイズは諦めずに召喚の呪文を唱える。 「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ!神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!! 私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!!」 そして、なんと彼女は召喚に成功してしまった。もうもうとした煙の中から現れたのは…… 全高105m、重量5,650tの巨大ロボット。大地割りそそり立つ姿、正義の証か。 それはテラカオスバトルロワイアルがおこなわれている世界からスキマ経由でやってきた伝説巨神イデオン(コクピットには小泉ジュンイチローの死体入り)だった。 そして その時 イ デ が 発 動 し た 【ハルケギニア全土@ゼロの使い魔 イデ発動により消滅】 ※これはテラカオスバトルロワイアルの世界とはまったく別の世界で起きた出来事であり、この事によるロワへの影響はありません。
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/3118.html
Finale ゼロの使い魔コンプリートイラストコレクション 兎塚エイジ アートワークス 発売日:3月25日 全500点以上のイラストを収録した『ゼロの使い魔』画集が登場! 13年の時を経て、ついに完結を迎えた伝説のライトノベル『ゼロの使い魔』――。 そんな『ゼロの使い魔』の世界を彩ってきた、兎塚エイジ先生による全イラストを収録した、 『ゼロの使い魔』のもう一つの集大成となる画集が登場! 2007年7月放送開始。ゼロの使い魔の続編。Amazonインスタントビデオが配信開始。 第3期にゼロの使い魔~三美姫の輪舞~がある。 http //www.zero-tsukaima.com/ 監督 紅優 原作 ヤマグチノボル シリーズ構成 河原ゆうじ キャラクター原案 兎塚エイジ キャラクターデザイン・総作画監督 藤井昌宏 プロップデザイン 藤井昌宏 美術監督 廣瀬義憲 色彩設計 石川恭介 撮影監督 福世晋吾 2DCG 向井吉秀 編集 後藤正浩 音響監督 高橋剛 効果 今野康之 調整 小原吉男 録音 安部雅博 音楽 光宗信吉 アニメーション制作 J.C.STAFF プロデュース ジェンコ 脚本 河原ゆうじ 北条千夏 杉浦真夕 絵コンテ 鈴木洋平 中村守 藤原良二 上原秀明 三宅和男 佐々木皓一 福田道生 高田耕一 紅優 演出 鈴木洋平 高島大輔 橋本敏一 上原秀明 小林公二 佐々木皓一 秋田谷典昭 作画監督 藤井昌宏 棚澤隆 冷水由紀絵 冨岡寛 谷川政輝 清水裕美 山本篤史 大河原晴男 長谷川眞也 川上哲也 川田剛 宮下雄次 伊藤奈美 木野下澄江 Amazonインスタントビデオ ゼロの使い魔 双月の騎士 Ep. 1 "女王陛下のゼロ" 監督 紅優 再生時間 0時間23分 初公開日/初回放送日 2007年7月9日 提供 ゼロの使い魔製作委員会 ■関連タイトル ゼロの使い魔~双月の騎士~Blu-ray BOX スペシャルCD2枚付 Finale ゼロの使い魔コンプリートイラストコレクション 兎塚エイジ アートワークス ゼロの使い魔 ~Last Song from ZERO~ ゼロの使い魔 主題歌集 TVアニメ「ゼロの使い魔~双月の騎士~」サウンドトラック ゼロの使い魔 ルイズBEST 限定盤DVD付 「ゼロの使い魔~双月の騎士~」感じるCD ~ルイズ・キュルケ・タバサ~ ゼロの使い魔 双月の騎士 ルイズ水着Ver. 宮沢模型流通限定 ルイズ写真集 ゼロの使い魔 ~双月の騎士~ ゼロの使い魔ビジュアルコレクション 画集 兎塚エイジZeroゼロの使い魔イラストコレクション ねんどろいど ルイズ フィギュア・ホビー:ゼロの使い魔 原作小説 ヤマグチノボル/ゼロの使い魔 1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; javascript plugin Error このプラグインで利用できない命令または文字列が入っています。
https://w.atwiki.jp/fullgenre/pages/145.html
ゼロの使い魔からの支給品 デルフリンガー 北岡秀一に支給 平賀才人の相棒である150cmほどの長剣。 主な能力に魔法の吸収、触れた者の力量を測るなどがある。 本来は錆びを自由に落とせるのだが、ロワに参戦した時期にはまだ思い出していない。 ルイズの杖 水銀燈に支給 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使う杖。 破壊の杖 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールに支給 正式名称M72 LAW。 アメリカ製の携帯式対戦車ロケットランチャー。 黄金の剣 シャナに支給 150cmほどの大剣。 鉄をも一刀両断するという触れ込みだが、実はかなり脆い。 エロ凡パンチ・75年4月号 山田奈緒子に支給 どうみてもただのエロ本です。本当にありがとうございました。 実はアニメ版にしか出てないのだが、気にするほどのことではない。 惚れ薬 高良みゆきに支給 水のメイジであるモンモランシーが調合した薬。 飲んでから最初に見た異性に熱烈な好意を抱くようになる。 解除には水の精霊の秘薬が必要で、効果が続いている間の記憶は残る。 秘薬に順ずるものでも解除出来るかもしれない。 タバサの杖 カズマに支給 タバサが使用する木製の杖。 かなり大きいので鈍器としても使用可能。 眠りの鐘 銭形警部に支給 この鐘を鳴らすことで、周辺にいる人間を浅い眠りの誘う。 ただし一度使ったら、二時間は使うことができない。
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/1596.html
_,ヘr-_r-、_ ,、-- ⌒ヽ| } ヽH l L ,、 '´ _〈 ̄ ., 、‐====‐ 、V/ /⌒ / ノ / `' ‐-、/'―i / ` ' / i i \) /. /.l ./. /l . . .l . . .l. \ ,'. . . . |. l . . .l. 7 ̄l ̄ フ'ト.l. . . . .| ヽ |. . . . . . | ハ . . ィム--式ス、.l.|ヽ. . ,/ / l. l |. . . . . . . . .l| ヽ. .Kr'f' ;;;オ'`` ! .|. ./癶 . |. | |. . l. . . . . .i. . `ト マ__フ レ=く. |. . /ィ. .l |. . l. . . . . .l .l | /;;(,リイ. ノ/|. / |. . l. . . . . .|. . .l. .l ,. 'ミ' .ハレイ レ L_|. . . . . |. . . . ',.l r- ,. /. l . l | /⌒ヽ `‐-、 |;; . . . .|'ヽ `´ /. . j l |. / ヽ、\ __i>、 |.__\.、__ ィ升. . . . ,'./lj r'´ /⌒ヽヽ、 ∨ `┘ `7Lri \. . .// ,リ ノ /. . . . . . . . ..l l `rr―――〈i V | `y/ (__/. . . . . . . . . . . | | ヽl ` l_L -‐、___ ,、-‐|. . . . . . . /マノ__ ノヽ、 ` =-|l;;; .l__ ヽ \\ {  ̄|. . . . . .\7_\、 / ___ヾ,_ノ¨ / ヽ.ヽ ) ノ. . . . . . . ..\. . .)ヽー‐ァ-イ'7 ス¨\| | .|. `‐(. . . . . . . . . ノノi } / ./ .i |/ | 「T´ -r-r‐'´ ―――――― ノノ ノ\ ./ i|l ヽ \  ̄「\ 名前:シエスタ 性別:女 原作:ゼロの使い魔 AA:ゼロの使い魔/シエスタ.mlt ヒロインの一人。トリステイン魔法学院で働くメイド。 曾祖父が日本人のため、トリステインでは珍しい黒髪黒瞳をしている。 とある事件を切っ掛けに才人に好意を寄せるようになり、かなり積極的にアプローチを仕掛ける。 そのため、ルイズとは何かにつけて対立するが、同時に身分を越えた友情関係を築く。 AAはほとんどメイド服のため、メイド役で起用されることが多い。 キャラ紹介 やる夫Wiki Wikipedia アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 ゼロの使い魔最終巻発売決定記念にせっかくだからゼロの使い魔のループものをAAでやってみる ゼロの使い魔 本人役。逆行組の一人私服姿のAAは萩原雪歩で代用されている 常 まとめ 予備 あんこ時々安価でクトゥルフ神話TRPG クトゥルフ神話TRPG シナリオ「延命病棟」に登場する病院に勤める看護師 脇 登場回 wiki R-18G 安価あんこ 完結 異世界に転生したカズマは悪徳領主になるようです オリジナル 雪代伯爵家のメイド。巴についてサトウ家にやって来る 脇 まとめ 予備 完結 誠はバッツのようです ファイナルファンタジーV サーゲイトのメイド 脇 まとめ やる夫Wiki エター 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/455.html
食事はきっちり全員分作られてある。ギアッチョが貴族の分を食べたため―― ルイズの分の食事はなくなってしまった。するとどうなるか?ルイズは使い魔の責任を取って、本来ギアッチョが食べるはずだった実に貧相な朝食を食べる 羽目になってしまったのだ。生まれて初めてのことである。 「それもこれも・・・全部あのクサレ眼鏡のせいよッ!!」 食堂に来たとき以上の怒りを撒き散らしながら、ルイズは教室に向かった。 さりげなく罵倒のランクも上がっている。 「ていうかあいつちゃんと掃除してるんでしょうね・・・もし教室にいなかったら飯抜きだわ!」 ブツブツ文句を垂れながら教室の戸を開く。 はたしてそこにギアッチョはいた。ぼんやりと宙を見つめて座っている。 「ちょっ・・・どこに座ってんのよあんた!降りなさい!」 「学生ならよォー 誰でも座るだろォ?怒ることじゃあねーだろ」 「座らないわよ!ここは平民の学校なんかとは違うんだからね!」 「やれやれ」ギアッチョはそう呟くと教卓から飛び降りた。 「文句ばっかじゃあ人はついてこねーぜお嬢様よォ~」 「ここまで酷い仕打ちにあって文句を言わない奴がどこにいんのよッ!!」 正論である。しかしギアッチョは動じない。 「リゾットの野郎は文句一つ言わなかったぜ 『お前はそういう奴だからな・・・』 とか何とか言ってよォオォ」 「あんたそれどう考えても諦められてるじゃない!」 等と無駄な問答がしばし続き― 「ハッ!肝心なことを忘れてたわ!あんたちゃんと掃除したんでしょうね!」 ようやく本題に気付いたルイズが辺りを見回すと・・・ 意外ッ!それは完璧ッ!! 「うッ・・・美しい程に磨かれているわッ!!あんた一体どんな魔法を使ったの!?」 「何も・・・別に元々掃除は嫌いじゃあねー」 ルイズはそこで理解する。こいつはキレさえしなければマトモな奴なのだと。 「・・・ん?」 キレさえしなければ。 「・・・ギアッチョあんた 念のために訊くけど・・・ 私の部屋も綺麗に片付いたんでしょうね?」 「・・・・・・」 ―ルイズは頭痛と共に確信する。 「・・・壊したのね」 「・・・まぁ そういう説もあるな・・・」 「・・・あーそう・・・」 ルイズはもはや怒る気力もなくなっていた。隣でギアッチョが「椅子の形が気に入らねェんだよ椅子の形がよォォォーーー」等と呟いているので恐らく壊れたのはそれだろう。 全くこいつを召喚してしまってからというもの本気でロクな事がない。「私は今世界で一番不幸な貴族だわ・・・」とルイズは一人ごちた。 始業の鐘が鳴り、教師が入ってくる。シュヴルーズと名乗ったその教師は、開口一番 「おやおや、面白い使い魔を召喚したものですね ミス・ヴァリエール」 とのたまった。本人に悪気はないのだろうが、ルイズにその言葉はかなり 堪えた。「こいつと一日一緒に過ごしてからもう一度言ってみなさいよ!」と言いたかったが、勿論教師にそんなことが言えるわけもない。 しかしそんなルイズの胸中も忖度せず、一人の生徒がルイズをからかい始める。 「ゼロのルイズ!召喚出来ないからって、その辺歩いてた平民を連れて 来るなよ!」 周りでドッと笑いが起きる。 「うるさいかぜっぴきのマリコルヌ!私はきちんと召喚したもの!こいつが 来ちゃっただけよ!」 「嘘つくな!『サモン・サーヴァント』が出来なかったんだろう?それと俺は風邪なんかひいてない!」 二人はギャーギャーと言い争いを始めた。罵り合いは次第にエスカレートし、やる気かと言わんばかりに二人がガタンと席を立ったところでシュヴルーズは 杖を振った。彼女の魔法によって糸が切れたように着席した二人を交互に見て、ミセス・シュヴルーズは仲裁にかかる。 「お友達をゼロだのかぜっぴきだの呼んではいけません。わかりましたか?」 マリコルヌはニヤニヤと笑みを浮かべながら言った。 「ミセス・シュヴルーズ。僕のかぜっぴきはただの中傷ですが、ルイズのゼロは事実です」 マリコルヌは自分で言って大笑いする。が、そのバカ笑いは突然ピタリと止んだ。 「はガッ!?ぼ、僕の口にィィ こ 氷がァァァ!!」 マリコルヌの口は、いつの間にか氷でガッチリと覆われていた。 ルイズはハッとして床に座らせていた己の使い魔――ギアッチョを見る。 「氷を床から伝わせて奴の口を封じた・・・ ゼロだか何だかしらねーが 恩人がバカにされてんのを見んのはいい気分じゃあねーからよォォ~~」 「・・・ギアッチョ・・・あんた・・・」 この学院に来て以来、ルイズは誰かが自分をかばってくれたことなど一度もなかった。 昨日自分を助けてくれたキュルケだって、普段は数百年来の怨敵の間柄である。 ―むしろ彼女がどうして体を張ってまで自分を助けようとしてくれたのか、ルイズにはまずそれが分からなかったが―つまりギアッチョは、ルイズにとってここで初めての味方だったのだ。 ルイズは一瞬だが、今までギアッチョに受けた仕打ちなどすっかり忘れて、この男を召喚出来たことを始祖ブリミルに感謝した。 ミセス・シュヴルーズは授業を開始した。マリコルヌの口はしばらくふさがれていたが、息が苦しいのかウーウー唸るのが煩わしくなってきたのでそのうちギアッチョに解除された。 そのギアッチョは真面目に授業を聞いている。やっぱり 平常でさえあればマトモな男なのだろう。意外と勤勉なのかもしれない、とルイズは思った。 「そういえば何度か妙な雑学を披露してたわね・・・」 まぁ問題は披露の度にブチキレる事なのだが。そんなことを考えていると、「ミス・ヴァリエール!」 突然先生に名前を呼ばれた。 「は、はいっ!」 「使い魔が気になるのは分かりますが、そちらばかり見ていて授業を疎かにしてはいけませんよ」 「ち、ちがっ・・・」 「口ごたえをしない!ではあなたにこれをやってもらいましょう ここにある石を、望む金属に変えてごらんなさい」 「え?わ、私がですか?」 シュヴルーズがルイズを指名した途端、生徒達から一斉にブーイングが起こる。 「まってくださいミセス・シュヴルーズ!」「ルイズに魔法を使わせるなんて自殺行為 です!!」「・・・イカレているのか?この状況で・・・」等々、まるでルイズが魔法を使うと死人が出るかのような狼狽ぶりである。 ルイズは正直やりたくなかった。 彼女の魔法が成功したことなどサモン・サーヴァントを除けば殆ど皆無なのだ。 しかし――彼女はちらりとギアッチョを見る。 ――使い魔の前で主が逃げ腰になるわけにはいかないわ! ルイズは「覚悟」を決めた。クラスメイト達にとってはこの上なく迷惑な「覚悟」だったが。 「やります!」 と言うがはやいか、ルイズは教卓に向かって歩き出していた。石の前に立ち、 杖をかざし、呪文を唱え始める。ギアッチョは興味深げに見守っていたが、 それにしても周囲の声が尋常ではない。「その魔法を出させるなァーーー!!」 だの「う…うろたえるんじゃあないッ! ドイツ軍人はうろたえないッ!」だの、 あまりにも怯えた声が聞えてくるものだから流石のギアッチョも何だか 分からないなりに用心の構えをとることにした。 ―私は出来る、やれば出来る子よ!そうよ、サモン・サーヴァントだって 成功したんだから! そしてルイズは呪文を発動させる! カッ!! 一瞬の光の後、 ドッグォオオオォオン!!! 運命は覆らなかった。石を中心に広がった爆風は石や机の破片を撒き散らし、逃げ遅れた生徒は殆ど例外なくその餌食になった。間近にいた ミセス・シュヴルーズは、ちょっとお見せできない顔で地面に倒れている。 とっとと机に潜り込んで難を逃れていたキュルケは、はたと思い当たってギアッチョの姿を探した。 ギアッチョは―座っていた場所を1mmも動いてはいなかった。少し驚いたような顔はしていたが・・・彼の体には一箇所たりとも傷はなかった。 そして更に奇妙なことに、ギアッチョの体から大体半径50cm程度の範囲に飛来したと思われる破片は、全て宙に浮いて止まっていた。 ――バカな・・・この一瞬で爆風と破片全てを「止めて」しまったというの!? 一人眼を見張るキュルケをよそに、ギアッチョは呼吸と共にスタンドを解除し、宙に浮いていた破片はそれと同時に一斉に地面に落下した。 ――なんて「パワー」なの・・・ この男 ギアッチョ・・・やはり危険だわ! キュルケは出来うる限りの範囲でこの男を警戒することを心に決めた。 「あーもうッ!全然終わらないじゃない!!」 ルイズは箒を片手に喚いていた。 「そりゃあそーだろォォォ 教室の半分をフッ飛ばしゃあよォォ」 2人は今掃除中である。ルイズは始終ぶつぶつと文句を言っているが、教師の不注意ということで十数人を医務室送りにした事を問われなかったのだから、むしろここは喜ぶべきなのである。 「ったく・・・どうしてこの私がこんなことを・・・」 「てめーがブッ壊したからだろ」 この学院では、選択も掃除も全てメイドが行っている。勿論ルイズの実家でもそうだったので、彼女に掃除の経験など全くなかった。 「あんたのおかげであんな惨めな場面を衆目に曝されるハメになるし、 その上あんたの代わりに使い魔のご飯は食べるハメになるし、おまけに魔法も失敗してこんな平民の仕事をやらされるハメになるし・・・全部あんたのせいよこのバカ使い魔!!」 「後半2つは関係ねーだろ」 「うるさい!ていうかあんたも手伝いなさいよッ!さっきからそこに座ったまんまで何にもしないじゃない!」 ルイズはギロリと半分壊れた教卓の上のギアッチョを睨む。 「ここを爆破したのは俺じゃあねーぜ」 「主の不始末は使い魔の不始末よッ!」 さっきの「覚悟」のことなど、少女はすっかり忘れ去っていた。 自分で言って恥ずかしくねーのかこいつは、と思ったギアッチョだったが、これ以上ギャーギャー騒がれると氷漬けにして窓からブン投げたくなるので仕方なく掃除を手伝うことにした。 「あんたはここからそっちまでお願い それと一つ言っておくけど、絶対にキレて物を壊したりしないでよ!」 「ここからそっちってほぼ4分の3じゃねーか、ええ?おい まあそれでもお前がそこを掃除し終えるよりは早く片付くだろーがよォォ」 こうして互いが互いをいつまでも罵り合いながら、教室の掃除は進んでいった。 午前の授業の終わりを告げる鐘が鳴る。それとほぼ同時に、2人の掃除は終了した。 「はぁー・・・やっと終わったわ・・・ 掃除なんてもう二度とやらないんだからね!」 誰に向かって宣言しているのだろうか。 「やりたくねーならちゃんと魔法を勉強するこったな」 ビキッ! ギアッチョの何気ない一言は―ルイズの逆鱗に触れてしまった。 「・・・てるわよ・・・」 「ああ?」 「してるわよッ!!」 ルイズは幼い頃から魔法も使えないメイジとしてバカにされてきた。自分を見下している奴らを見返すために、彼女は常の他人の何倍も努力をしている のだった。それを、知らないとはいえ自分の使い魔にバカにされたのだ。 ルイズが怒るのももっともである。 「ええそうよ、私は一度も実技を成功させたことのない『ゼロ』のルイズよ!! だから何!?勉強なんて腐るほどしてきたわよ!!練習だって毎日毎日死ぬほどやってきたわ!!腕から血が出るまでし続けたこともあったわよ!! サモン・サーヴァントが成功した時私がどれほど喜んだか分かる!? それをッ・・・!!どうして何も知らないあんたに言われなくちゃならないのよッ!!」 激昂して喋るルイズの眼には涙が浮かんでいた。彼女はそれを乱暴にぬぐいとると、バン!!と激しく扉を開けて駆け出していった。 「・・・・・・チッ」 誰に向けてのものだったのか、ギアッチョは舌打ちをしながら走り去って行く彼女の後姿を眺めていた。 ギアッチョは食堂に来ていた。怒っていても根が真面目なルイズの事だ、今朝のような事態にさせないためにも食事には来るだろうと考えたのだ。 食堂を見回してみると、やはりルイズはそこにいた。まだ怒りが冷めていない のがここからでも分かる。キュルケなどがいつになく真剣に怒るルイズを いぶかしんで話しかけていたが、ルイズは「うるさい!」の一点張りで取り合おうとしない。 「チッ!」 先ほどよりも大きく舌打ちして、ギアッチョはルイズの元へ向かった。 「まだ怒ってんのかよ ルイズよォォ」 「・・・うるさい」 ルイズはギアッチョとまともに顔をあわせようともしない。 ―・・・やれやれ ギアッチョは心の中で嘆息すると、ルイズに向き直った。 「・・・さっきは悪かったぜ お前が勉強してるかも知らずによォォあんなこと言っちまうのは・・・『礼節』に欠ける行為だった 反省してるぜルイズ」 ルイズは耳を疑った。こいつがこんなに早く謝ってくるなんて夢にも思わなかったのだ。こいつは自分が思っているよりよほど礼儀の 分かる男だったらしい。ルイズは少しばつの悪そうな顔をしながらそこでようやくギアッチョに顔をあわせた。 「・・・わ、分かればいいのよ ・・・・・・どうして魔法が成功しないのか分からないけど 私はいつも死に物狂いで努力してるんだから―もう二度とさっきみたいなこと言わないで」 「・・・ああ 分かったぜルイズ」 それを聞いてルイズは少し表情を崩し、そしてそれを合図にしたかのように祈りの唱和が始まった。 「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ 今朝もささやかな糧を我らに与えたもうたことを感謝いたします」 貴族達の祈りが終わると同時に、あちこちでフォークとナイフの音が鳴り始めた。 「ところでよォォ オレの椅子が見当たらねーんだが」 「使い魔は床よ」 やれやれ・・・ギアッチョはもう一つ嘆息すると、もう一つルイズに尋ねた。 「で・・・オレの飯はどれだ?」 ルイズはちょいちょいと下を指差す。そこには見るからに硬そうなパンが小さく二切れ、そして意識して見なければ見逃してしまいそうな ほど小さな肉のカケラが2つ3つ浮かんだスープが置いてあった。 「・・・なるほどな・・・ こいつが使い魔用のメニューってわけか」 「そういうことよ 使い魔が食堂の中で食事をすること自体が 特例なんだから 始祖と女王陛下に感謝を捧げてありがたくいただきなさい」 とのご主人様の優しいお言葉に、 ブッチィィィィ―――――z______ンッ!! 今度はギアッチョの怒りが爆発した。
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/852.html
【作品名】ゼロの使い魔 〜双月の騎士〜 OP 【曲名】I SAY YES 【歌手】Ichiko 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】ゼロの使い魔 〜双月の騎士〜 ED 【曲名】スキ?キライ!?スキ!!! 【歌手】ルイズ(CV 釘宮理恵) 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【アルバム名】ゼロの使い魔 〜双月の騎士〜 キャラクターCD1 ルイズ 【歌手】ルイズ(CV 釘宮理恵) 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【アルバム名】ゼロの使い魔 〜双月の騎士〜 キャラクターCD2 アンリエッタ 【歌手】アンリエッタ(CV 川澄綾子) 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【アルバム名】ゼロの使い魔 〜双月の騎士〜 キャラクターCD3 シエスタ 【歌手】シエスタ(CV 堀江由衣) 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【作品名】ゼロの使い魔 〜双月の騎士〜 キャラクターCD4 エレオノール カトレア 【歌手】エレオノール(CV 井上喜久子) カトレア(CV 山川琴美) 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【詳細】各キャラクターCDは1曲のみ収録
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3254.html
「The Elder Scrolls IV OBLIVION」(海外ゲーム)より、アルゴニアンと闇の一党を召喚 ゼロの使い魔-闇の七人-1 ゼロの使い魔-闇の七人-2
https://w.atwiki.jp/animefate/pages/20.html
(ああ! 腹が立つ! 腹が立つ! 腹が立つ! 死ね! 全員死ね! 心の中で笑ったやつ! わたしを馬鹿にしたやつ! あの場にいた全員! 残らず死ね!) 彼女の怒りはたとえ偉そうな騎士の尻を蹴り上げたとて収まらない。 壁に必殺パンチ、王冠蹴り上げスツールを破壊し、花瓶投げつけ文鎮ぶん投げ腹立つ腹立つ。 破壊活動は疲れるだけで一切無為。部屋が荒れて困るのはわたし。かえって苛立ちが募るだけ。死ね。 学院付きのメイド達だって内心わたしを馬鹿にしてる。そうに決まってる。 わたしが連中の立場なら笑う。まず笑う。魔術の使えない魔術師がいたら絶対笑う。 そもそもの原因はタバサにある。あの人形娘が大鷹なんて召喚したりしなければわたしもその気にならなかった。 人形娘が大鷹ならわたしは獅子くらい召喚してしかるべきじゃない。 ま、かるーく鉄仮面のビビッた顔見てやろうと思ったわけよ。なのに結果これ。 なめてるの? なめてるんだね? 何よこれ。なにも召喚できないってなによそれ。馬鹿。死ね。 彼女の名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 ヨーロッパ西部に位置するトリステイン王国屈指の名門貴族であるヴァリエール公爵家に生まれ、 全世界の魔術師を束ねる魔術協会総本部、ロンドン『時計塔』と肩を並べる名門トリステイン魔術学院に席を置く。 この学院では進級試験として、使い魔召喚の儀式を行う。 使い魔はサモン・サーヴァントの術で召喚されるが、使い魔は魔術そのものが決定するとされ、術者本人は相手を選ぶ事ができない。 召喚される使い魔は多くの場合ヨーロッパに生息する動生物などで、術者の系統と近しい物が召喚されるケースが多い。 サモン・サーヴァントは一度限りの試験であり、再びサモン・サーヴァントを行うことは許されない。 そもそもなにも召喚できないと言った事例はまず滅多に起こることではなく、『ゼロのルイズ』はトリステイン魔術学院史の恥部として名を残すこととなった。 『錬金! あ! ボカーン! 錬金! あ! ボカーン! 失敗です! ゼロだけに失敗であります!』 『ルイルイルイズはダメルイズ。魔法ができない魔法使い。でも平気! 女の子だもん……』 『ゼロのルイズ』の蔑称は、幼少時から魔術に失敗し続けたため、彼女の魔術の才能が皆無であるとされたことから付けられた。 しかし魔術で失敗しているから劣等生というわけではなく、人一倍頭の回転が速い彼女は実践座学ではほぼ学年トップの成績を収めている。 そんなルイズにとって自分より少し魔術ができるだけの、たいした家柄でもない生徒たちに見下されバカにされることほど頭にくることはなかった。 そんな折に始祖ブリミルはルイズに絶好の機会を与える。 発端は郵便課の手違いだった。 学院長オールド・オスマン宛てのその手紙には、近く極東の地で行われる魔術の競い合いに、学院長の推薦する人物一名を選出してほしいとの旨が記述されていた。 その『聖杯戦争』なる競技の詳細をルイズは徹底的に調べ上げ、その驚くべき内容に興奮を隠せなかった。 セイバー・アーチャー・ランサー・ライダー・キャスター・アサシン・バーサーカー。 無限の願望機『聖杯』の力を借り過去未来異世界、様々な世界の英雄を7つのクラスに別け現界させ、使い魔として戦わせる命懸けのバトルロワイアル。 野蛮な行為であるが、ルイズが名誉を挽回するためにはまさに天が与えた好機と思えた。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが聖杯のもたらす栄光を掴んだとき、これまで散々彼女をバカにしたクラスメイトたちはみな足元に平伏し羨望の眼差しを送ることだろう。 勝利の栄冠を得た自分を夢想しながら、その日のうちにルイズは荷物をまとめトリステインから極東の島国、日本へと飛んだ。 ――11月20日 ルイズの寝覚めは最悪だった。 極東におけるヴァリエール家別邸、フランソワーズ城。 森に囲まれたこの城に辿り着くまでがまず大変だったし、長年放置されていた別邸は汚れも溜まり、とてもじゃないが住めるような状態ではなかった。 使用人の一人や二人連れてくるんだったと早くも後悔しながらルイズは掃除を始める。 しかし洗濯から掃除まで何から何まで使用人任せにしていたルイズにその労働はあまりに過酷だった。 結局使用する予定だった部屋の掃除を諦め、使用人が使う小ぢんまりとした部屋に荷を置いた。 夕食を取ろうとしても備蓄された食料は缶詰以外食用に適さない状態となっており、薪を切らねばならないとあっては暖炉で温まることもできない。 だがそんな先日の不快感も右手の甲を見れば吹き飛んでしまう。今朝浮き出た、サーヴァントを従えるマスターたる証、『令呪』がはっきりと宿っている。 冬木の地にあり、充分な魔術の素養を持つ自分を聖杯が見逃すことはなかったということだ。当然のことと言え頬が緩んでくるのを抑えきれない。 ルイズは暖かなベッドから抜け出すと寝巻きを着替え準備を始める。 『ゼロのルイズ』という名を終わらせ、そして新たな自分が始まるための一歩。 サーヴァント召喚の儀式のための準備を。 水銀を用い、フランソワーズ城礼拝堂に模様を描く。模様には一切の歪みやムラはない。 座学ではトップの成績を誇るルイズが慎重に慎重をきして作り上げた召喚陣なのだ。 ミスタ・コルベールがこの場にいればきっと満点をくれたことだろう。 「告げる――。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に!」 クラスメイトたちの嘲笑、『ゼロのルイズ』という不名誉な二つ名。 私の受けた屈辱を何倍にもして返してやる。あいつらに吠え面かかしてやる。 「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ!」 大気に含まれる純然たる魔力が身体に流れ込んでいく。 だが足りない、まだ足りない。こんなものでは強力なサーヴァントは召喚できない。 自身のキャパシティを越える膨大な魔力を抽出し、限界まで加速させていく。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール! 神聖で、強力な使い魔よ! 我の運命(さだめ)に従い、導きに応えよ!」 召喚の模様が輝きを放ち、次いで巻き起こったのは雷鳴でも突風でもなく閃光を伴う大爆発。 始祖ブリミルが描かれたステンドグラスは震え、儀式のために用意した祭壇は跡形もなく砕け散る。 失敗――。あってはならない言葉がルイズの脳裏に浮かぶ。 「――ほっほ、これはまた可愛らしいマスターに喚び出されたものですなぁ。」 もうもうと巻き上がる煙が収束し、そこに佇むのは初老の男性。 モノクルをかけた、1000人中999人が執事と断言するであろうその姿。 「えっ――ちょ、そんな……これって……」 「我がクラスはアサシン。真名はウォルター・クム・ドルネーズ。聖杯を臨むものとして、微力ながらお仕え致しましょう。」 面食らうルイズを前に老人は忠節を示すかのように甲斐甲斐しく礼をする。 アサシン――暗殺者のサーヴァント。しかもお爺ちゃんって……。 ルイズが夢想していたのもちろん最良のサーヴァントと呼ばれるセイバーであり、自分こそがふさわしいと確信していた。 召喚には成功したものの、理想と現実のあまりの違いに身体から力が抜けていく。 「少々乱暴な召喚でしたが供給される魔力量は充分。 差し当たっては諸所の確認などを済ませたいのですが……お嬢様、如何がなされました?」 僕に対する返答をすることなく、ルイズはゆっくりとその意識を手放していく。 ――聖杯戦争。何百年も昔から繰り返される大儀式。 参加すれば他の6人を排除しなければならない生き残りをかけた戦い。 聖杯戦争がいつから始まったのかは分からない。 ただこの冬木の土地に聖杯が在るとされ、過去何人もの魔術師たちが技を競い合ったという。 目的はただひとつ、聖杯と呼ばれる宝具を手にせんがため。 聖杯に選ばれた魔術師はマスターと呼ばれ、マスターは聖杯の恩恵により強力な使い魔を得る。 それが聖杯戦争と呼ばれる儀式、魔術師たちによる争奪戦。 7騎のサーヴァントが揃った時、聖杯戦争は開始される。 もう時間がない。 最後のマスターがいつ現れるかは分からないけれど、それはもうすぐそこまで迫っている――。 「ん――――うぅ……?」 怠い……召喚の時にかなりの魔力を持っていかれた。 ぼんやりとしたままベッドから起き上がり、時計を確認すると正午少し前を指している。 召喚の儀式を行ったのが午前5時だから、たっぷり6時間は寝た計算になる。 「おや、お目覚めになられましたかなお嬢様。 寝覚めに紅茶は如何ですか? それとも寝起きはコーヒー派だったり? お望みであれば軽食などご用意いたしますが……。」 わたしのサーヴァントはすぐそこにいた。 うん、なんだろう。いろいろ言いたいけどまず部屋がすごく綺麗になってる。 長年積もり積もった汚れが消失し、建築されたであろう当時の美しさを蘇らせている。 シーツも下ろしたてみたいで……そもそもこの部屋は昨日寝た使用人用の犬小屋みたいな部屋じゃない。 城の主人(つまりわたし)が使うための、一番立派な部屋。 「誠に勝手ながらお嬢様にふさわしい私室として少々手を入れさせていただきました。 他に食料、茶葉なども不足しておりましたので、お嬢様のポケットマネーより必要経費を頂戴した次第。 汚い部屋がお好きだったり、悪魔城のような居城がよかったと申されるならば令呪を用い、いかなる刑罰でもお与えください。 私めの不徳がなすこととして、いかなる処罰でも受けましょう。」 こうまでされると感心を通り越して感動を覚える。 貴族として従者やメイドはたくさんいるけどこんな完璧な執事は初めてだ。 もし執事のランクがあるなら間違いなくA+になるだろう。 くぅ――、とお腹がなった。 そういえばまだ朝食も済ませていない。 わたしの虫の音を聞きウォルターは笑うと、“すぐにご用意いたします”と部屋を後にした。 理想とは少し、いやかなり違うけど悪くない。少なくとも従者としては文句ない。 それに今更やり直しなんてできないんだから、うじうじ悩んだってなにも始まらないのだ。 サーヴァントを召喚したばかりの今日は満足に動けそうにない。 本格的な戦いは明日からにして、今日はウォルターと今後の方針を話し合うことにしよう。 『ゼロのルイズ』と『使い魔』の物語はこれより始まる。 7人のサーヴァントと7人の魔術師の、聖杯戦争という物語が……。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2641.html
前ページ次ページゼロの使い魔人 ――鼓膜をつつき回す電子音が、沈み込んでいた彼の意識を『現実』へ引き揚げる。 (う……) ぼやけた目を一、二度しばたたかせた龍麻は、更に指で軽く瞼の上から揉んで視界をはっきりさせる。 「…俺は、――そうだったな」 回転を始めた脳細胞が、彼自身が置かれた状況を余す所無く伝えて来る。 龍麻はその事実に一つ溜め息を付くと、腕時計のアラームを止め、その場で上体を伸ばした。 被っていた毛布を畳んで側に置くと、ブーツの紐を締め直し、相棒たる黄龍甲を腕に着け、立ち上がるとおもむろに部屋を見回した。 ――十二畳程の室内。机に本棚、来客用の椅子と小テーブルやクローゼット、天蓋付きのベッド…。 そのどれもが、手の込んだ細工と意匠が施された、上質な代物であるのは一目で解る。 そして…寝台で穏やかな寝息を上げている、龍麻にとっての疫病神といえる、部屋の主たる少女。 …時刻は5:30過ぎ。以前なら中距離走を始め、瞑想も含めた体力、技倆維持の各鍛錬に当る時間なのだが―― 「――洗濯しろとか言ってたな。場所は…、適当に誰か捕まえて聞くか」 床に散らばった服と自前の洗面具を手に、龍麻は静かに部屋を出た。 廊下を通り、階段を降りた所で、視界の端に人影を見つけ龍麻は足を止めた。 「…ん?」 即座に後を追いかけ、視線の先…10m程前を歩く後ろ姿を確認する。 ――肩で切り揃えた黒髪に、エプロン姿の少女である。両手に抱えた籠には、洗濯物らしき一杯の荷物。 渡りに船とばかりに、声を掛ける龍麻。 「待ってくれ。忙しそうな所を悪いが、少し聞きたい事があるんだが」 「はい?」 すぐに立ち止まり、こちらへと振り向いた少女に龍麻は歩み寄る。 「――どなたですか?」 「色々あってな、昨日から此処で厄介になる事になった者なんだが」 それを聞いた少女の顔に、何か閃いたかの様な色が浮かぶ。 「――もしかして、あなたミス・ヴァリエールの使い魔になったっていう……」 「前に、やむにやまれずが付くけどな。…知っているのか?」 「ええ。なんでも、召喚の魔法で平民を呼んでしまったって。噂になってますから」 「そりゃまた…」 悪名なんとやら、かと内心ぼやく龍麻。 「それで、何かご用件でも?」 「ああ、洗濯をしろとか言い付かったんだが、それに使う道具やら場所がわからなくてな。出来たら、教えて欲しいんだが」 「それでしたら、私の後に付いて来て下さい。私もこれから洗濯を始める所ですから」 「そうか。なら宜しく頼む」 「はい」 笑みを浮かべつつ、頷いた少女は踵を返し歩き出すと、龍麻もそれに続く。 「――っと、まだ名乗ってなかったな。俺は緋勇龍麻。緋勇が姓で、龍麻が名前だ。宜しくな」 「変わったお名前ですね……。私はシエスタといいます。あなたと同じ平民で、貴族の方々を お世話する為に、ここでご奉公させて頂いてるんです」 「そうなのか」 それで会話は終わり、建物の裏手に置かれた、洗い場に案内される。 井戸から汲み上げた水を洗濯桶に張り、洗濯板と石鹸で汚れを落としに掛かる。 そういった作業をシエスタを始めとする大勢の使用人達と共に、黙々とこなし終わりが 見えかけた頃には、結構な時間が経過っていた。 後片付けも含め、一切を終わらせた所で、ルイズの居室へ戻る。 「入るぞ。起きてるか?」 ノックをし、呼び掛けるを何度か繰り返すも反応は無く、中へと入れば、当の部屋主は龍麻が起き出した頃と変わらず惰眠を貪っていた。 「……。ぐうたらしてないで、さっさと起きろ」 肩を掴んで強く揺すりつつ、(抑えた)声を掛ける。 「もう、なによ…。朝からうるさいわねぇ……」 「うるさいも何も、起きる時間だ。遅刻したいのか?」 「はえ? それはこま…って、誰よあんたは!?」 と、半ば寝ぼけた顔と声で叫ぶルイズに、ジト目を向ける龍麻。 「誰も何も、アンタに召喚ばれたばかりに人生棒に振った、不運な男だ」 「ああ、使い魔ね。そうね、昨日、召喚したんだっけ」 ……そこから着替えに関する意見と認識の相違で、両者はまたも舌鋒を交えたが、 ともあれ、着替え終えたルイズと龍麻が部屋を出た所で、隣室のドアが開いた。 ――鮮やかな赤髪と彫りの深い顔立ちに長身、褐色の肌と恵まれたスタイルが特徴的な若い女性である。 服装はルイズと同じ…つまりは貴族であり、この学院で学ぶ魔術師であろう…と、龍麻は見て取る。 「おはよう、ルイズ」 「おはよう、キュルケ」 前者は愉快そうな笑みを見せつつ、後者は露骨といっていい嫌悪を込めての挨拶である。 「あなたの使い魔って、それ?」 「そうよ」 龍麻を指差し、ルイズの返事を聞くや、遠慮もなにも無い笑声を廊下に響かせる。 「ほんとに人間なのね! 凄いじゃない!」 (まるきり珍獣扱…否、晒し者だな、こりゃ…) 「『サモン・サーヴァント』で、平民喚んじゃうなんて、あなたらしいわ。さすがはゼロのルイズ」 「うるさいわね」 最後の一言に、只でさえ不愉快そうなルイズの顔に、更に皺が寄るのを龍麻は見た。 「あたしも昨日、召喚に成功したのよ。どうせ使い魔にするなら、こういうのがいいわよねぇ~。来なさい、フレイム」 との、キュルケの自慢気な声に合わせたかの様に、室内から這い出したのは…。 「――只のでかいトカゲ…、な訳無いか」 コモドドラゴン以上の体躯を持ち、それ自体が炎の塊で出来ている尻尾に、口腔の端からも時折、炎が洩れ出している。 (流石にあの旧校舎地下や天香遺跡でも、こんな奴は棲息でなかったな……) 「これって、サラマンダー?」 凝視する龍麻を余所に、ルイズが悔しそうに聞くや、そうよー、火トカゲよー、と、ひとしきりキュルケがその火 トカゲの出自や価値を自慢し、そこからやり取りを重ねる度に、ルイズの表情と声はますます不機嫌さを増す。 と、不意にキュルケは龍麻へと視線を向けた。 「あなた、お名前は?」 「緋勇龍麻だ」 「ヒユウタツマ? ヘンな名前」 予想通りの答えに、小さく肩を竦めてみせる龍麻。 ここに居る間、際限無く掛けられるだろう台詞に、逐一反応するだけ精神エネルギーの無駄である。 「じゃあ、お先に失礼」 そう言ったキュルケは外套を翻し、颯爽たる足取りでフレイムを引き連れ、部屋を後にする。 その姿が廊下の向こうに消えると、ルイズは憤懣やるかた無しな顔で叫ぶ。 「悔しー! なんなのあの女! 自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって! ああもう!」 「………」 無言を保つ龍麻だが、ルイズの癇癪は治まらない。 「あんたは知らないだろうけどね、メイジの実力を測るには、使い魔を見ろって言われているぐらいよ! なんであのバカ女がサラマンダーで、わたしがあんたなのよ!」 「そりゃお互い様だ。しかしな、召喚のやり直しが出来ん現状、今居る奴が人間だろうが何だろうが、 そいつと組むしかないだろう。無い物ねだりしても、仕方無い」 「メイジや幻獣と平民じゃ、狼と駄犬程の違いがあるのよ」 ルイズは憮然たる表情で言い捨てる。 「駄犬呼ばわりかよ。…そういや、さっきゼロのルイズとか言われてたが、何か曰くでもあるのか?」 「ただの渾名よ。…あんたは知らなくていい事だわ」 ルイズはバツが悪そうに言う。 「そうか。忘れろっていうなら、忘れるさ。ゼロだなんだの、俺にはどうでもいい事だしな」 深く突っ込まない方がよし、と見て取った龍麻は、その単語を意識の隅へと放逐する。 「ほら、食事に行くわよ。さっさと付いて来なさい!」 「了解」 ――龍麻を引き連れたルイズは、学院の敷地内で一際大きい本塔の中に作られた、『アルヴィーズの食堂』へと入った。 ルイズが道々、説明する所によると、総ての学院生と教師陣は此所で食事を取るのであり、 又、『貴族は魔法をもってしてその精神と為す』をモットーに、魔法に止どまらず、貴族としての 教養や儀礼作法等も学ぶ…と、いった事を龍麻に語る。 「わかった? ホントならあんたみたいな平民は、この『アルヴィーズの食堂』には一生入れないのよ。感謝してよね」 「別段、入れなくとも一向に構わんけどな。食うだけならどこも同じだ」 「そう。なら次からは外で食べなさい。使用人達にはそう伝えておくわ。――ほら、椅子を引いて頂戴。 気の利かない使い魔ね」 「そいつは失礼。……で、俺の分はどこにある?」 既にテーブルに並べられ、湯気と芳香を立ち昇らせる質と量を満たした料理の群れに目もくれず龍麻が尋ねると、 着席したルイズは、無造作に床を指す。 「あんたのはそこ。何を騒いでも、それ以外は出ないし出さないから」 床に置かれた皿には、黒パン半切れと薄いスープが一皿だけである。 「……やれやれ」 口にしたのはそれだけで、龍麻は床に胡座を掻く。 「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ、今日も…」 と、室内に祈りの声が響く中、龍麻は龍麻で… (予め、マトモなモノなぞ出ないと予想はしてたが、残飯で無いだけマシか。…しかし、 『コレ』が続く様なら、外で現地調達でもして、食い扶持は自力で確保すべきだな……) 祈りを済まして食事を始める生徒達だが、龍麻もさして時間を掛けず空にした皿を手に、立ち上がる。 「ご馳走さん。外で待っているぞ」 卓上に空にした皿を置いた龍麻は、ルイズの返事を待たずに食堂を後にした。 前ページ次ページゼロの使い魔人